生命保険は契約したら終わりではなく、色々な機能があります。
今回はその中の「払い済み保険」についてです。
言葉自体は知っているけど、どんな時に使うのかわからないという方や、メリット・デメリットがわからないとう方も多いと思いますので、少し詳しくご紹介していきたいと思います。
払い済み保険とは?
払い済み保険とは、保険料の支払いをストップして、その時点の責任準備金(ほぼ解約返戻金)を原資として、一定の保障額の保険に切り替える制度のことです。
貯まっている解約返戻金を使って一括払いで買えるだけの保険を買うというイメージです。
メリット
払い済み保険のメリットは何でしょうか?
今後の保険料を払わなくて良い
今ある責任準備金(解約返戻金)を原資として一括払いで保険料を支払ってしまうため、そのあとの保険料負担がなくなります。
保障が継続する
解約をするのではないので、保障を継続することができます。
解約返戻金が増加
解約返戻金はそのまま運用されていくので、払い済みの手続き後も増えていきます。
デメリット
次にデメリットを見てみましょう。
保障金額が下がる
保障金額は下がります。保障金額が減って問題があるのであれば考えないといけません。
払い済み手続き後は戻せない、または戻すのが手間
基本的には原泉にしてしまうと戻すことができなかったり、すごく手間だったりします。
保険会社によって手続きが異なりますので確認をしましょう。
どんな時に払い済みをするの?
払い済み保険はどのような時に有効なのでしょうか?
保険料支払いが厳しい
保険料の支払いが厳しいから辞める、というのを止めるのが大きな目的となっている制度です。
保険料支払いをしなくてもよくなるので辞める場合と比較をして良い方を選択する必要があります。
払い済みにすると解約ではないので解約返戻金は戻りませんが、保障は継続されます。
解約をすると保障が無くなりますが、解約返戻金が戻ります。
どちらが自分にとって必要か考えてみましょう。
運用上のメリットがある
払い済みをうまく使うと支払った保険料以上にお金を増やすことができます。
数年かけて払い済みにするというのは運用上のメリットがあると言えます。
ただし株式や投資信託など他の運用商品と比較すると上げ幅は小さいので運用の主にはなりにくいでしょう。
払い済みにする場合には必ずシミュレーションを確認しましょう。
払い済み保険は必ずできるわけではありません。
特定の商品に限られていたり、計算上の制限があったりします。
また運用上のメリットも全ての商品で出るわけではありません。
変額保険の運用パフォーマンスが悪いタイミングや、解約返戻金が低いタイミングなどで手続きをしてしまうと損をしてしまう可能性があります。
必ず事前にシミュレーションを確認するようにしましょう。
まとめ
払い済み保険は使い方によっては、非常に便利な制度です。
保険は契約、そして解約または満期だけではなく、途中でもニーズに応じてできることが複数あります。
何か困ったら必ず保険会社や生命保険募集人に確認をしてみましょう。