生命保険は現在、複数の保険会社の商品を扱っている代理店と、1社専属と言われている特定の保険会社のみを取り扱いをする代理店・生命保険募集人に分かれています。
一体どちらが良いのでしょうか?
今回は「複数社 対 1社」どちらが良いのか考えていきましょう。
ここ数年は複数社取り扱いが増加
生命保険は基本的には特定の保険会社の商品を販売する募集人・代理店が主となっていましたが、1996年に制度が変わり「乗合(のりあい)代理店制度」が解禁されました。
これにより今まで特定の一つの会社の商品しか販売ができなかったのに、他の会社の商品も販売ができるようになりました。
これにより保険募集人は多様は商品の中からお客様に合った最適な商品の提案ができるようになりました。
この流れもありここ15年ほどは乗合代理店が主流となってきました。
1社専属に逆戻り?
しかし、保険業界の雇用問題や社会保険関連の問題により金融庁から業界全体への規制が強化されはじめました。
ここ数年だけでも募集人の適正化(きちんと雇用をして社会保険を収める等)や体制整備(従業員の管理監督体制等)等の義務付けが行われて、乗合代理店はかなり手間のかかる管理体制業務に追われることになります。
業界関係のある人が言うには「乗合代理店を減らして1社専属の世界に戻したいようにも感じるぐらいだ」と言っていました。
顧客の利便性を考えると1社専属になれ!という方向性はないと思いますが、保険業界の営業体制の規制が進んでいるのは事実だと思います。
乗合代理店のメリット・デメリット
メリットは何と言っても提供できる商品の幅です。
この商品はA保険会社、この商品はB保険会社と選択してお客様にあった商品をオーダーメードで提供できるので、より最適な保険に入ることができます。
デメリットは、生命保険募集人の力量差がでるということ。
世の中には数十社乗合をしているという大型の保険代理店もあります。
1保険会社あたり10商品を持っているとしたら、10社で100商品、20社で200商品です。
これだけの商品を本当に理解して比較するのは不可能です。
ある程度は人気商品から順番に選定が行われてしまいます。
またオーダーメード感が強くなるほど、提案力などが問われるのでその力量を持った募集人に出会えなかった場合がデメリットになると思います。
ある程度は自分で提案内容を把握できるぐらいの基礎知識はつけた方が良いでしょう。
1社専属のメリット・デメリット
メリットは、生命保険会社の直接の社員から保険に入ることができるので、安心感があるということです。
しかし、最近あったある生命保険会社の不適切募集で安心感があるというのが疑わしくなっていると思います。
逆に1組織なのでその会社の文化に流された営業活動が行われる可能性があるためデメリットになるかもしれません。
デメリットは、商品の幅の狭さです。
保険会社が40社近くあり、どこの会社も良い商品を作ろうとしています。
その中で、大手といえどもすべての分野で一番良い商品を持っていることはほぼ不可能だと言ってもいいぐらいでしょう。
1社専属の募集人は、提案内容がいいとしても商品選定で制限がでてしまうというデメリットがあります。
結局どちらが良いのか?
あくまで個人的な意見ですが、複数社扱っているからよいとか、1社だからだめとかはないと思います。
商品以上に提案内容が重要になってくるため、商品の幅が広かろうと狭かろうと良い提案をしてくれる人から保険の契約をするのが良いでしょう。
こちらの記事を参考にしてみてください。