生命保険代理店をビジネスとして始めることを考える方は少なくないようです。
一定の営業力や顧客を持っている方であれば、ほぼコスト無しにビジネスを始めることができます。
パンフレット等も保険会社が用意をしてくれるし、販売促進のグッズ等もくれたりします。仮にセミナーをやるのであれば内容の元になるの資料の提供や一定条件で会場費用も出してくれることもあるでしょう。
では、代理店ビジネスを始めるためにはどうすればよいのでしょうか?
一般課程試験に合格
生命保険の募集をするためには一般課程試験という試験に合格をしないといけません。
毎月やっている生命保険を販売するための資格です。
試験は保険会社から申し込みをします。
取り扱いしたい保険会社で委託契約しましょうとなれば申し込みをしてくれます。
試験の内容については、生命保険の基本的なことです。
保険の3つの種類や、責任開始という保障が始まるタイミングについて等、実務では必須の内容ばかりです。
基本なので非常に簡単です。
1週間ほど過去問を解けば合格はできると思います。
合格点は70点です。
専属代理店と乗合代理店
特定の保険会社の商品だけ扱うのは1社専属代理店、複数の保険会社の商品を扱うのは乗合代理店と言います。
1社専属代理店の場合であれば、一般課程試験に合格をしていれば大丈夫です。
乗合代理店だと、一般課程試験の上位版の専門課程試験に合格し、さらにもうひとり一般課程試験に合格している人が役員や従業員にいないといけません。
一人で開業をするとなると、乗合代理店になるために一つのハードルがこのもう一人の募集人でしょう。
家族に資格だけ取らせて・・・という考えもできるかもしれませんが、現在、保険業界はコンプライアンスが非常に厳しくなっているので、やめておきましょう。
家族に資格を取らせるのであれば、実際に働いてもらいましょう。
あと1社専属からはじめて乗合代理店になる場合にも注意が必要です。
現在、保険業界には変な仕組みがあり、あとから委託契約をする会社、つまり乗合をする会社は先に委託契約をしてい保険会社に許可をもらわないといけません。
この許可については、保険会社ごとに大分基準が異なるので「乗合をしたい場合はすぐに許可してくれるのか?」を聞いておきましょう。
保険会社としては他社商品ではなく、自社商品を売ってほしいから許可しないということなんでしょうけど・・・
各保険会社の基準をクリアできるのか?
試験のような形式的な基準よりも重要なのが、委託契約をする保険会社の独自の基準です。
保険会社からすると委託契約をするとその代理店の管理監督義務が発生します。
一定のコストがかかるということですね。
なので「これぐらい売ってください」という基準を設けてきます。
この基準も随時変更になっていくので、「これなら大丈夫!」と思わずに厳しい保険会社の基準も参考程度でも聞いておきましょう。
この基準を達成できないと、保険会社の担当者がつかなくなったり、手数料率が低くなったり、場合によっては委託契約を解除となる可能性があります。
委託契約の基準が厳格化?
現在、保険業界ではコンプライアンスが非常に厳しくなっています。
このせいなのか委託契約を昔ほど簡単には結んでくれなくなったようです。
昔なら「とりあえず委託契約」ぐらいだったらしいのですが、現在はしっかりと結果を求めてくるようです。
当然と言えば当然のことですね。
逆に言うと委託登録を希望する代理店側でも、安易にとりあえず登録というのはやめた方がいいでしょう。
しっかり会社の戦略を練って必要な商品であると判断した場合に依頼をするといいと思います。