K生命の話から生命保険会社の不適切な販売が問題となっています。
どの業界にもこのような話はゴロゴロありそうな気もします。特に生命保険業界だけ不適切な販売が行われていたという訳ではないでしょう。
ただ不適切であることは間違いがなく、どの業界にもあるから良い訳ではありません。
今回はこの不適切募集問題についてです。
なぜ不適切な募集が起きるのか?
不適切な募集が起きるのはなぜなのか?
いくつかまとめてみました。
新契約重視
生命保険の販売は、新契約の金額や件数で評価がされてきました。
今、この辺りが変更になってきているようですが、まだまだ新契約での評価の比率は高くなっています。
生命保険は、契約をしてから毎月・毎年継続して保険料を支払っていく商品なので、本来であれば新契約だけでなくすでにある契約をもっと評価する仕組みになれば変わってくるかもしれません。
今後、この辺りは変更になってくる可能性はあるでしょう。
生命保険の販売はそもそもスキルが必要
アメリカなどでは生命保険の代理店というのは非常に評価の高い仕事となっています。
日本でいう税理士などの士業と同じランク付けです。
日本では全くの逆の状況です。
この逆の状況が原因なのかは不明ですが、生命保険の販売スキルが非常に低い人が募集活動をしているのが実態です。
生命保険の募集をするためには、高いコミュニケーションスキル、相続や税金などの知識、社会保険の知識など多岐にわたって知識を有している必要があります。
さらにこの知識を使いこなさないといけない状況ですが、使いこなせていない募集人が多いのが実態でしょう。
販売スキルがないのに販売をしようとすると無理が出るのは当然です。
また現在の生命保険募集資格は非常に簡単な試験で取ることができます。
誰でも生命保険を販売できるという状況になってしまっているのも問題の一つでしょう。
高い倫理観が必要
生命保険募集はお客様の万が一や一生に関わる商品を提案・販売するお仕事です。
お客様のために、ということを本当に思い倫理観をもって行わないと適切な販売はできません。
良く保険に入ってくれるお客様を馬鹿にするような発言もしっかりした倫理観があれば出てこないはずですし、嘘の説明や強引な販売などの不適切な販売も起こらないでしょう。
金融リテラシー能力の欠如
契約者側にも一部ですが問題があります。
金融知識の欠如です。
生命保険だけでなく金融商品は金利の知識や一般的な運用知識である程度商品の良し悪しを判断ができます。
しかし、日本人の多くはこの金融知識を持っていないため、販売者側が言うことをそのまま信用してしまう傾向にあります。
またはせっかく説明をしようとしても「任せるから説明はいらない」と言って丸投げをする方も多くいるように感じます。
自衛のためにも金融リテラシー・金融知識はしっかり身につけたいですね。
どう対応すれば良いのか?
上記のような状況の中、契約者側はどのように対応をすればよいのでしょうか?
それは・・・わかりません。
ただ金融知識をしっかりつけるようにすることによって自衛力を高め、生命保険の募集資格をもっと難しくしたりするなどをして対処するといった方法になるでしょう。
金融庁の規制だけではどうにもならない感じがします・・・