生命保険は万が一のことが起こった場合に残された方が経済的に困らないようにするための金融商品です。
その商品数は多数あり、すべての商品を比較するのは困難でしょう。
実際に取り扱いが数十社に及ぶ保険代理店の方に聞いたところ「正直すべての商品を比較検討するのは難しい。各保険会社が進めてくる商品を中心に比較をして商品提案をしている」ようです。
契約者としてもすべての商品を出されても困りますよね・・・私なら契約を見送ってしまうかもしれません。
今回は、その多数ある保険商品の中の「無解約返戻金型定期保険」について書いていきたいと思います。
解約返戻金って何?という方はこちらからどうぞ
>>生命保険の解約返戻金って何?なぜ解約するとお金が戻ってくるの?
無解約返戻金型定期保険とは?
無解約返戻金型定期保険とは、解約をしたときに保険会社から契約者に支払われる解約返戻金を全く無くした商品です。
生命保険のお金を貯めるという機能は全くなく、万が一のことがあった場合には保険金の支払いがされます。
定期保険というのは、ある一定期間に限って万が一の場合には保障をするという生命保険で、自分で設定することが可能です。
解約返戻金がない定期保険である無解約返戻金型定期保険の場合は、各保険会社によって異なりますが10年とか20年とかの年満了と65歳までとか90歳までとかの歳満了を選択することができます。
メリットは?
メリットは解約返戻金を無くすことによって、その分保険料を割安になっているという点です。
生命保険の目的は本来、保障であるためその保障コストを安くして、万が一の場合に備えることができる商品です。
デメリットは?
解約返戻金が無いこと、一般的な定期保険に比べて保険期間の設定が限定的であることです。
まずは解約返戻金が無いことについて。
生命保険は毎月、毎年お金を保険料として支払い続けないといけません。
無解約返戻金型定期保険の場合は、せっかく毎月一定額を支払ってもお金が貯まらないのでこの点がデメリットに感じる方も多いようです。
ただ保険料は「保障に対する対価」なので、お金が貯まることは生命保険の本来の機能ではありません。保障を受けるために支払っている、と認識ができればこの点はデメリットとはならないかもしれません。
次に保険期間について。
解約返戻金のある定期保険は、99歳や100歳まで長期で組むことができたり、逆に1年更新のタイプも存在しますが、無解約返戻金型定期保険の場合には最短が10年、最長90歳という会社が多いようです。
実際にすべての会社を調べたわけではないので保険期間については取り扱い代理店や保険会社に問い合わせてみましょう。
結局どうなの?
個人的には生命保険の本来の目的を安い保険料で得ることができるので良い商品だと思います。
ただ所謂「掛け捨て」と呼ばれている保険商品なので、「保障を買っている」という感覚が持てない方には合わないかもしれません。
「お金を貯めているついでに保障がある」というような考えの方は他の商品が良いでしょう。
ただ今現時点の金利水準による保険商品であれば、資産運用を生命保険でするというのは得策ではないように思います。
この記事にまとめてありますのでご一読ください。
>>生命保険の貯蓄型は良いのか?契約すべきなのか?