法人保険向けの税金対策商品の税制改正により販売ができなくなってしまうようです。まだ正式に発表があった訳ではないようですが近日中に発表されるという噂があります。
また各保険会社損金性があり返戻率の高い商品を販売停止にしており、事実上すでに法人向けの節税商品は無くなってしまったという状況です。
昔から逓増定期やガン保険のように特定の商品の税制改正は行われており、定期的にある全損商品がだめになり、また新しい全損商品が販売されるということを法人保険マーケットでは繰り返されてきました。
ただ今回はまだ詳しくはわからないものの返戻率に着目して規制がはいるようなので違う商品でまた同じ手法を・・・というのは難しくなるようです。
今後、法人保険のマーケットはどうなるのか?
節税商品という経営者がメリットを感じやすく、また売り手側としても売りやすい上に収益性が高い商品が無くなるのは、法人保険マーケットには大きな影響を与えるでしょう。
今後は大同生命等が主導している経営者に万が一があった際の保険の販売が主となってくる可能性があります。ただし節税商品と異なり保険料が安いことが好まれる商品であるため代理店の収益の実額を圧迫するのは必須です。
保険手数料は、保険料のパーセンテージをかけて算出をします。一般的に節税商品であれば30%~40%近く手数料があることが多いため、100万なら30万、1,000万なら300万が手数料として代理店の収益となります。
節税を望む法人は、課税所得800万以上のところが多く何百万~数千万単位で契約をすることがあったため代理店の収益面の効率性は非常に高くなっていました。年に数件大型契約を取れば事務所が回っていくという仕組みです。
また必要な金額を損金として落としたいというニーズがあるため保険料が高い方が好まれる傾向があり、一般の商品のニーズとはかなり異質な面がある商品となっていました。
一方、保障性商品は手数料率こと60%~80%高いですが、保険料が低くなっています。保障という安心感を買うコストは安い方が良いということですね。
手数料が高くても保険料が安くなため代理店の収益性が悪化することが懸念されます。
あくまで法人保険を中心に売っていた代理店のことであり、コツコツと個人保険を売っているところには影響がないでしょう。
保障商品のニーズはあるのか?
法人に節税ニーズではなく保障ニーズはあるのか?というのが非常に大事な点になってくるでしょう。
保障ニーズは間違いなくあります。
法人は個人以上に大きな責任を背負っていたり、過大な借金を背負っていることも多々あるため、残された遺族や従業員のために保障ニーズは高いと言えるでしょう。
ただし、潜在化されているニーズ=本人が自覚していない欲求であるため、そのニーズを掘り起こせるスキルが必要になってきます。
販売スキルにより格差が生まれるのか?
現在保険業界は保険業法改姓などによりそもそも販売体制の見直しをせまられています。
その上さらに販売スキルの向上が前以上に求められるとなると、法人保険の取扱者は今後一時的になるかわかりませんが減少するでしょう。
ただし特定の知識を有している、提携先があるなどの保険募集人等は販売実績をのばす可能性があるとは思います。今後どのような動きになるのか注目をしていきたいと思います。