「ドル建ての保険がいいですよ!」
私は苦手なのですが、ちょこちょこ耳にするのがドル建て終身保険。
今回はこのドル建て終身保険についてです。
ドル建てとは?
ドル建てとは、取り扱いの通貨が円ではなくドルであるということです。
保険料をドルで支払って、保険金や解約返戻金もドルで受取をします。
円と同じように保険料の一部は保険会社がドルで運用をします。
なので一見難しいようですが、円がドルに変わっただけとなると仕組みとしては何も違いがありません。
では、何がそんなにわかりにくいでしょうか?
ドル建て終身保険のメリットとデメリットをご紹介していきたいと思います。
デメリットの部分がわかりにくい部分に該当します。
ドル建て終身保険のメリット
まずはドル建て終身保険のメリットを見ていきましょう。
予定利率が高い
まずは予定利率が高い点です。
予定利率が高いと運用益がある!と思う方もいるかもしれませんが、この予定利率が高い場合に影響があるのは保険料の金額です。
予定利率が高いと保険料が安くなるので、同じ保障額を円からドルにするだけで保険料が安くなる可能性があるというメリットがあります。
金利が高い
次のメリットは金利が高いという点。
こちらが運用の方です。
ドル建ての商品はすべてドルになっているということを先にご説明しました。
保険会社が行う運用もドルになります。
日本は現在マイナス金利となっていますが、アメリカは政策金利が1.75%(2019年11月)ほどなので、日本よりは運用益がでます。
この点だけで結論付けはできませんが、貯蓄性が高いともいえるでしょう。
保障が大きい
保険料との裏返しなところもありますが、保険料が安いということは同じ保険料を出せばより多くの保険金を買うことができるということになります。
安くより保障額を大きくしたい人には良いですね。
デメリットは?
次にドル建て終身保険のデメリットを見てみましょう。
為替変動がある
一番のリスクであり、一番わかりにくいのはまさにこの為替変動でしょう。
ドル建ての保険なので、ドルと円の交換レートである為替相場に影響を受けます。
為替相場は変動しているため、日々価格が変わります。
「本日の為替レートは、1ドル〇〇円です」というやつがそうですね。
レートが変わるということは、加入するときも、解約するときもこの為替相場によって金額が上下してしまいます。
手数料がかかる
ドルから円に、円からドルに換えるたまには手数料がかかります。
1ドルにつき何円という形で決められており、円からドルに、ドルから円に換える度にかかってしまいます。
為替変動で保険料が変わる
メリットで保険料が安くなる可能性があると言いましたが、為替変動の影響を受けるため逆に高くなってしまう可能性があります。毎月の保険料が200ドルだとします。1ドル=100円の場合は保険料は20,000円ですね。
1ドル=120円になると、保険料は24,000円になります。
逆に1ドル=80円になると、保険料は16,000円になります。
為替相場をしっかり理解しないといけないですね。
※為替相場の上下を読む、ということは不可能だと思います。あくまで仕組みを理解して許容できるか?という点が大事だと思います。
ドル建て保険はいつ入るのが良いのか?
一般的には、円高の時に入るのがおすすめとなるのですが、保険は長期契約なので入る時には円高でも円安になり、円高になりを繰り返しますよね。
なので個人的にはベストなタイミングというのはない気がします。
運用益がほしいなら米国債で良い気もしますし・・・
「この為替レートからが、ここまで変わることはないでしょう」というのは現状の話であって色々な可能性がありますから・・・ご自身で納得して契約をするようにしましょう。