「生命保険はもったいないからやめるべき」とか「お金が貯まるから得だ」とか色々と意見があると思います。
この手の話は「これが正解です!」と言いにくいのが実情でしょう。
生命保険という商品はリスクに対して、経済的な面で対処するための金融商品です。
リスクには人それぞれ許容度があります。
この許容度が人によってかなり個性が出るので、生命保険等のような商品の提案は難しくなってきます。
リスク許容度というのは、「自分が死んだらあれもこれも心配だ」という人もいれば「自分の死後?知らない!」という人もいるのからわかるようにあるリスクを受け入れる度量のようなもののことをいいます。
前者はリスクを許容することができないので色々と対策をしたい人、後者はリスクを許容している人ととらえることができます。
この例だけでも前者は生命保険がしっかり必要ですし、後者は必要ない可能性があることがわかりますよね。
要するに「その人の考え方によって必要な生命保険は異なる」ということです。
だから「これが正解!」とはなかなか言えない訳ですね。
掛け捨て派と貯蓄型派
もう一つよくある生命保険のテーマというか話題として「掛け捨て保険が実は一番お得」というのと「お金がしっかり貯まる掛け捨てじゃない保険がお得」というのがあります。
掛け捨て派のロジックはこんな感じです。
生命保険は死亡というリスクに備えるための商品です。
だから死亡保障だけついていて低コスト(安い保険料)で契約ができる掛け捨ての保険商品が一番お得。
浮いた保険料はしっかり貯蓄なり投資をして増やしていこう、という感じです。
10,000円のお金があったら、3,000円で生命保険に加入をして、7,000円は投資に回して運用していくという考え方になります。
一方、非掛け捨て派(貯蓄型派)のロジックはこんな感じです。
生命保険の死亡リスクはめったに起こらないから掛け捨てはもったいない。
だから数十年後に解約返戻金が100%以上になる商品にしてしっかり運用もしよう、という感じです。
10,000円のお金があったら、10,000円すべて生命保険に加入して、総額としては全額+αが返ってきますが保障金額が足りない可能性がある、という考え方です。
どちらが正しいのですか?と言われると難しですね・・・
テーマの「もったいない」という点にもどってまとめてみます。
生命保険は、「許容できるリスクとできないリスクを洗い出す」→「そのリスクを金額換算する」→「適した商品を選択する」という流れになります。
「もったいない」掛け方になっている場合は、「許容できるリスクなのにはいっている」か「金額換算を間違えている」、そして「商品選定を間違えている」のどれかになりますね。
「許容できるリスクなのにはいっている」というのは、「病気になっても今の貯金で何とかなる」のに医療保険にはいっているような感じです。
「金額換算を間違えている」は、必要は生命保険金額は3,000万なのに、5,000万の保障に入っているという場合です。
「商品選定を間違えている」はわかりやすいですね。もっと良い商品があるのに入っていない、という場合です。
言われるがままに生命保険の契約をしている方、もしくは話も聞かずに考えもせずに生命保険に入っていない方は一度しっかり考えた方が良いかもしれませんね。