養老保険が今後また注目を浴びていきそうです。経営者向けの税金対策商品や外貨一時払商品への行政の指導によって今まで保険会社が主力商品として商品の販売が難しくなっていきそうです。
今後、法人も個人も養老保険が注目を浴びるかもしれません。養老保険とはどのような商品なのでしょうか?
養老保険とは?
養老保険とは生命保険の基本3種類のうちの一つである生死混合保険です。名前のとおり生きていても、万が一のことがあっても受け取ることができる商品なんです。
万が一の場合は?
万が一の場合は、死亡保険金が死亡保険金受取人に支払われます。普通の生命保険の機能と同じです。
生きていた場合は?
保険期間が満了すると保険金額とほぼ同額の満期保険金が満期保険金受取人に支払われます。これが養老保険の特徴的なところです。
つまり生きていても、万が一のことがあっても、お金が支払われるってことです。だから生死混合保険っていう種類なんですね。
なぜ昔は人気あったのか?
生命保険の保険料や解約返戻金を決定する要素に予定利率というのが影響しています。
昔は公定歩合(今は政策金利)が高かったので、予定利率も高かったらしいです。昔の商品を見ると増え方がすごいんです。だから昔は死亡保障と貯蓄を同時にできる商品として人気がありました。今はマイナス金利ですからメリットが減ってしまったということですね。
法人向けの養老保険
最近ちまたで話題の全損商品。この商品が世の中に広がる前までは、養老保険が税金対策の一部として使われていました。
保険が税金対策になるのが良くわからない方は、こちらの記事を参考にどうぞ→【法人保険】生命保険の出口対策とは?
養老保険は、基本資産計上の商品です。つまり税金対策としては何も効果がない商品とうことですね。
ただし、一定条件で半分損金(福利厚生費)として損金計上ができる商品です。
養老保険のハーフタックス(半損)の条件は次のとおりです。
普遍的加入条件
福利厚生費で半分損金計上するためには、従業員全員が差別なく希望に応じて養老保険に入れるという条件が必要です。これが普遍的加入条件です。なので、役職や性別など本人の努力等でどうにもならない条件は厳しいです。3年以上とかの条件であれば3年在籍すれば満たされますから条件として認められる可能性が高いでしょう。
退職金規定を設ける
福利厚生ですから従業員の退職金等が目的となります。そのためには退職金規定が必要になります。しっかり規定を作りましょう。
適正な保険金額設定
従業員の方の福利厚生なので適正な保険金額設定にする必要があります。あまりに高額な保険金額設定にすると条件を満たさない可能性がありますのでご注意ください。
養老保険のハーフタックスプランは一定の条件が必要になります。また役員だけの会社や役員の比率が高い会社、家族だけの会社は条件を満たせない可能性があるので厳しいでしょう。
今後は人気が復活か?
個人の外貨建て商品への規制や法人の全損商品の規制により今後養老保険が注目される可能性があります。保険を販売されている方は研究してみてもいいかもしれませんね。