生命保険は本人が契約をしたいと思ってもすぐに契約することができません。
保険会社の査定で申し込みの承諾をもらう必要があります。
この査定、持病が大きく関係してくる可能性が・・・
今回はこの辺りについてご紹介します。
なぜ査定をするのか?
生命保険の仕組みは、「たくさんの人がお金を出し合って、困っている少数の人を助けましょう」という仕組みです。
例えば、今ここに100名の集団がいて、1年後の死亡率が1パーセントだとします。
そして、死亡した時=困った時に必要な金額が100万だとします。
この状況で、今この100名の人が保険に入りたいと言っていたら保険料は一人いくらになるでしょうか?
すごく単純に考えると1年後に100万円を支払う必要があるのですから、保険金100万円÷100人=1万円となります。
これで1年後に確率通りに1名の方に不幸が合っても、100万円を支払うことができます。
しかし、100人の中にもう一人とても重い病気を持っていて1年後にその方も亡くなったらどうなるでしょうか?
支払いが100万円ではなく、200万円となるので計算がずれてしまいます。
このように死亡率に大きく影響を受けるのが生命保険という事業です。
このケースは非常に単純なケースですが、ここに各被保険者の年齢や職業、契約する年数(保険期間)、保障する内容(10万なのか1億なのか等)、保険会社の運用状況や事業費用などを加味して保険料が決められていきます。
生命保険会社は自社の事業の健全性を保つためにある程度契約する人を選択しないといけません。
これが生命保険会社が査定をする理由です。
では、契約を了承してもらうための査定とはどのような査定なのでしょうか?
査定の種類は?
査定には環境査定と医務査定があります。
これは生命保険会社に申込書が提出をされる、つまり契約の意思表示があった場合にこの2種類の査定を行います。
最近では医務の査定をしないとか環境査定が軽減されたりとかかなり緩和方向にあったためすべての商品にあるわけではありません。
ただ基本的にはこの2種類の査定が存在します。
それは環境査定と医務査定です。
環境査定とは?
環境査定とは、あなたの職業や収入の状況を査定することを言います。
高所で作業をする人と、1日社内で事務作業をする人ではリスクが異なります。
また年収300万の人と2,000万の人では、必要な保障内容は異なる可能性が大きいですし、支払い余力も異なります。
このようなあなたの環境面を査定するのが環境査定です。
医務査定とは?
医務査定とは、あなたの健康状態を査定することを言います。
査定の方法は、告知書という自己申告書でやったり、診査という医者による健康診断などをします。
健康な方であれば契約できるだけでなく、保険料が割引荒れる可能性があります。
逆に健康状態が良くない方は、契約ができなかったり、特別条件という一定の条件のもとに契約を承諾になるという可能性があります。
特別条件は後半で説明してあります。
各保険会社によって、基準は異なるので一般的な内容として知っておくと良いでしょう。
持病持ちはどうなの?
病気があると保険に入れないと思っている方が多いです。
実際には病気だから入れない訳ではなく、その病気の種類によって異なりますし、各保険会社や保険種類によって異なります。
病気だからダメという訳ではありませんので、必ず保険会社数社に確認をしてみましょう。
特別条件とは?
健康状態が良くない場合、契約を断られることがあります。
しかし、一定条件で契約を承諾してもらえることもあります。
この一定条件のことを特別条件と言います。
特別条件は大きく3種類あります。
それは以下の3つです。
「一定期間、保障を削減します」
「保険料を割り増しにします」
「その病気だけ保障しません」
特別条件を受け入れるかどうかはあなた次第なので、条件が悪かったら断れば契約成立にはなりません。